熟睡できる枕を選ぶことは、運動のパフォーマンスにも関係します。
ここではヨーロッパのフィットネスジムで活躍中のトレーナーのChiyomiさんに枕選びのコツを聞きました。

私も運動のパフォーマンスを上げるために枕選びには注意しています。ここでは私が良く眠れる枕の選び方のコツをお伝えします。
★ジムトレーナーChiyomiのおすすめ記事>>快眠が運動の効果を上げる理由|熟睡できる枕が大切
枕の選び方のポイント|ジムトレーナーおすすめ
枕は頭をおくものではなくて、枕が首をしっかり支えているかがポイント。
頭の重みを、首と後頭部肩全体でささえている事ができれば、結果として首や肩に最も負担のかからない姿勢で寝ることができます。
枕の高さ

枕の高さが枕を選ぶうえでは、1番重要なポイントです。枕の高さによってスムーズに寝返りが打てるようになります。人は一晩に20~30回寝返りを打ちますが、これは体液やリンパ液の循環を促して体の疲れを回復するために身体が寝返りを打つのです。
また自分に合った枕の高さにすることで、いびきの改善にも繋がることがあります。自分に合った高さにすることで鼻から息を吸うときの酸素の通りが全然違ってきます。
その他にも肩こりの予防効果あります。
高めの枕・・・ガッチリ体格の男性、日常スポーツをされている方(背骨のS字カールがしっかりしているため)
低めの枕・・・痩せている人、女性(女性の方が比較的に首の深さが低いため)猫背の人
また睡眠をする時の姿勢によっても枕選びは変わってきます。
・ 仰向けになって寝る場合
人間の脊柱はS字を書くようなカーブ状になっています。脊柱に合うように枕と首の間にできる空間をカバーできる枕を選ぶことによって、頭や体重を支えている身体になるべく負担をかけないようにします。
仰向けになった時、脊柱がきちんとS字になるような姿勢に保つことが重要です。
よく言われているのが肩口から頭が10度から15度の傾斜にになると、肩と首の筋肉がこわばることなくリラックスした状態で快眠できるということです。
・横向きになって寝る場合
頭から胸の中心に線を引いてみて、頸椎が真っ直ぐ寝具と平行になっているかポイントです。
枕に頭を置いたときに頸椎が自然な形を維持していないと、首が疲労して眠りにくくなります。
頸椎を真っ直ぐにせずにゆがめた形で眠ってしまうと、首や肩の筋肉が疲労して、血行不良になり、肩コリに繋がります。
枕の素材

素材的には色々な種類の枕があります。個人のお好みに合わせて選んでみるといいでしょう。
デパートなので実際枕に頭をのせてみて、感触を試してみる事をお勧めします。
・羽毛(ダウン)の枕
ホテルの枕でよく使われている素材です。水鳥の羽で、通気性や吸湿性、発散性に優れています。フワフワとした柔らかさで高級感があります。ホテルでよく利用されています。
・パイプの枕
つぶつぶした感覚がします。短いストローのような素材なので、頭部はスッキリとした涼しく爽やかな感じです。
夏の暑いときなど通気性に優れているパイプ素材はピッタリです。丸洗いも可能です。
パイプは耐久性が良いために長時間の使用も可能です。
・低反発ウレタン
材料は石油系・弾力は柔らかめ・耐久性は短い・通気性は蒸れやすい
注意点・洗えない・素材が柔らかく頭が埋もれやすく寝返りしにくい
もちもちとした弾力と触り心地が特徴。低反発素材なので柔軟性に優れ、首や頸椎にフィットして支えます。
柔らかめな枕が好きな人にはおすすめです。ただし水に弱いために丸洗いは出来ません。
・高反発ウレタン
材料は石油系・弾力は硬め・耐久性は長い・通気性は低反発ウレタンよりも蒸れにくい
注意点・湿度が下に落ちるのでカビが発生しやすいです。布団と一緒によく干してください。
適度な硬さでしっかり頭と首を支えてくれるのが特徴です。枕の形状が首のS字カーブに沿っていることが多いので頭と首をしっかり支えてくれます。
・ラテックス
材料・天然素材・弾力は柔らかめ・耐久性は長い・通気性は石油系の差材より蒸れにくい。天然素材なので高い殺菌性があります。
注意点・洗えるが乾きにくい・ラテックスアレルギーの人は注意が必要。
柔らかすぎず、硬過ぎない素材です。
頭が浮いているのにしっかり支えているような感覚です。天然素材の為に高い抗菌活性で嫌な臭いも抑えてダニや虫も付きにくい素材です。
・スノービーズ
好みの形に転嫁する微粒子ビーズ枕です。マシュマロのようなムニュムニュとした独自の感触が気持ちいいです。柔らかめな枕が好きな人にはおすすめです。
・そば殻
天然素材のそば殻は日本では昔から枕に愛用されていました。通気性が高く頭部の余分な水分を吸湿。そば殻枕はかなりの重量感で頭をしっかり支えてくれます。
少し硬めの枕が好きな方にはおすすめです。またそば殻枕は適度な指圧感があり頭がリラックスします。
注意点・夏場に天日干しせずに湿気の多い所に保管しておくと、虫が出ていることもある。アレルギーや喘息の方にはおすすめできません。
・ポリエステル棉
綿状の人工繊維です。ふんわりとした感触で、まくらやクッションによく使用されます。
柔らかめの枕が好きな方にはおすすめですね。
水洗いできるものと出来ないものがあります。注意点としては、使用しているうちに弾力性がなくなるのが早いです。またほこりが溜まり安い素材です。
・ムアツ
布団で有名な、昭和西川株式会社と枕の専門メーカーまくら株式会社が共同で開発をした。『点で支えるムアツふとん』の枕版です。頭の重みを点で支えて分散します。
頸椎への負担や圧迫感が軽減されて、寝返りがスムーズにできます。血行を妨げない点がおすすめです。
枕の大きさ

枕の大きさにもいろいろありますが、寝返りをしやすいという事も枕選びには大切なポイントです。
人は睡眠中20~30回寝返りを打ちますが、寝返りの目的は血流の流れをよくして、体のうっ血を避ける為です。また体温調整の役割もあり、身体の向きを変えることによって体温上昇を防いでいます。
寝返りを打ちやすい広さの目安は、幅60cm以上です。
・日本の枕の標準的大きさ(市販されている数が1番多いタイプ)
43㎝×63cm
人間の肩幅と枕の横幅が同じになるサイズ。標準サイズなので種類が最も多く、素材やデザインの選択肢が多いのがメリットです。
・標準型より少し大きめのサイズ(ホテルで使われているタイプ)
50㎝×70㎝
頭から肩上部までしっかりとのせる事ができて、ゆったりとした感触を楽しめるのが特徴。
・標準型より少し小さめなタイプ(昔の枕のサイズ)
35㎝×55cm
・こどものサイズ
29㎝×40cm
市販されているジュニアサイズの枕はこのサイズです。
枕の形

・標準タイプ
長方形で一般的に市場で売られているポピュラーなタイプで、素材も枕カバーも種類が豊富にあるのが特徴です。
・ドーナツタイプ
頭をのせる中央部がくぼんだ枕です。くぼんだ所に頭をすっぽり入れるような形の作りになっています。
・ウェーブタイプ
横から見ると波のような流曲線のような形になっています。頭と首にカーブにフィットするようにS字型になっているのが特徴です。低反発素材で作られている商品が多いです。波が高い方が首側になっています。
・ハート型
低反発枕に多くみられる形です。ハートのように丸く可愛らしい形をしています。首元のボリュームが抑えられていて、首の負担がかからないような作りになっています。
・肩までサポートをするタイプ
頭だけではなくて肩まで乗せられるタイプの枕。頭から背中までの頭・首・肩・背中までしっかり包み込み、睡眠時の上半身の負担を全体的に分散してくれます。