フィットネストレーナー&ライター Chiyomi 執筆

今回は寝る前の筋トレについて海外のフィットネスジムでトレーナーで活躍中のchiyomiが丁寧に解説します。
寝る前の筋トレのメリットやデメリット、効果的な筋トレの仕方や食事の仕方も全てわかります。
特にこんな人に寝る前の筋トレはおすすめです。

日中は忙しくて、ジムに行くことが出来ない。
しかし、寝る前なら時間が取れるので習慣化しやすいかもしれない!
時間がなく寝る前の筋トレにチャレンジしてみたい人は、是非読んでみてください。
寝る前の筋トレのメリットとデメリット
以下、ジムで教えるだけでなく、自宅でも寝る前に筋トレする私の実体験からメリットとデメリットについてお伝えします。
寝る前筋トレのメリット

時間の融通が利いてトレーニングを習慣化できる
突然の残業や、急な飲み会などで忙しい人。
仕事・家事・育児で疲れ切ってなかなか昼間のジムに通えない方など、自宅で寝る前の筋トレがおすすめです。
どんなに忙しくても、自分のペースで自宅で寝る前に筋トレすることは可能です。
筋トレを習慣化することができて、継続することができます。
成長ホルモンの分泌が促進される
寝る前に筋トレをすることによって、成長ホルモンの分泌が促進されて筋肉増加。
疲労やうつ状態の解消、骨を強くして骨粗しょう症を防ぐ効果が期待できます。
質の良い睡眠に繋がる
適度な疲労感は、良質な睡眠を導きます。
私も筋トレをするようになってから、寝付きが良くなりました。
そのうえ、ほとんど夜中に目覚めなくなったのです!
私が担当する女性の中には、血行が良くなり冷え性が改善される方もいらっしゃいます。
寝る前筋トレのデメリット

過度な筋トレは睡眠の妨げになる
身体に極端に負担がかかる筋トレは避けましょう。
心拍数を上げて息が上がってしまうような筋トレは、交感神経が優位となって睡眠を妨げてしまいます。
強度と回数は自分の体調と相談しながら無理なく続けていきましょう。
就寝直後のプロテインは胃腸への負担
夕飯後2~3時間後の消化が落ち着いた時間帯に、トレーニングができればいいのですが、タイミングが合わない時もあります。
食べ物がまだ胃入った状態で筋トレををすると、消化不良の元になるので危険です。
また、筋トレが終わった後にプロテインドリンクを飲んですぐ寝るのはおすすめできません。
お茶や水と違ってプロテインは栄養素をしっかり含んでいますので、消化に時間がかかります。
プロテインを飲むのは、就寝前の30分から1時間前を目安にしましょう。
寝る前筋トレのコツと注意点

筋トレの後にゆっくり湯船に浸かる
シャワーで済ませるのではなくてゆっくり湯船につかりましょう。
しっかり湯船に浸かる事によって、筋肉の疲労を解消します。
10分以上浸かるのであれば、38度~40度くらいが適温とされています。
寝る直前のトレーニングは避ける
筋トレを寝る直前にやるのは、おすすめできません。
交感神経が刺激されて興奮状態になり、逆に寝付きが悪くなります。
筋トレをやって風呂に入って汗を流して就寝すると気持ちよく眠れます。
筋トレ後のストレッチで使った筋肉を伸ばす。
トレーニング前と後ではストレッチの仕方が違います。
トレーニング前にやるのは動的ストレッチ、そしてトレーニング後にやるのは静的ストレッチです。
この静的ストレッチは、トレーニングで収縮された筋肉を伸ばし、血流を促し疲労物質を排除させる働きが期待できます。
重要な事は、痛みを感じるまで伸ばさない事です。
目安は『痛きもちいい!』という感じです。
私の場合はストレッチポールで体全体をほぐします。次の日の身体の調子が違います。
筋トレ後にはアルコール・食事を摂らない。
筋トレ前に必要な栄養素を摂っておきましょう。
『筋トレ後に入浴してビールでも1杯!』は控えてください。
基本的に筋トレを行った日のアルコールはNGです。
『アルコールは筋肉の合成力を落とします。
筋トレの効果を上げたい方は、この日だけは我慢してください。
寝る前におすすめの筋トレのトレーニングの紹介
以下、寝る前にやって効果が上がりやすい筋トレのトレーニング動画を紹介します。
どれも時間は短いですが、本気でやればハードです。
苦しくても効果が上がっていると思考を切り替えて頑張ってください!
1. プランク(お腹・お尻の筋肉)
Marina Takewakiさんの動画です。
3種類のプランクのやり方を説明しています。動画の1番最初に紹介してあるプランクが基本的なプランクです。
1.肘は肩の真下にセット。頭からかかとが一直線になるようにする。
2.背中が反らないようにお腹を引き締める。
3.かかとを後ろの壁に押し付けるイメージ
4.顎を引いて目線は下。お尻を引き締める事を忘れない。
5つのプランクのバリエーションが紹介されていますが、かなりきつい動きもあります。
最初の1つ目のノーマルプランクを30秒~1分間そして30秒休みを入れて3回セットでやってみましょう。
2. 膝つき腕立て伏せ(胸・腕の筋肉)
CALISLIFE自重トレさんの動画です。
1.手幅、肩幅より手一つ分広め、中指を内側45度にむける。
2.膝をついて、上半身は真っ直ぐな姿勢を維持したまま、肘を90度くらいにまで曲げる。
※脇の角度は45度前後。
膝下を床につける場合は負荷が低く、膝下を床から上げ手体に引き寄せた場合は負荷が高い。
筋トレ初心者にはいきなり腕立て伏せは、負荷が高いのでやりにくいかもしれません。
しかし、膝付き腕立ては、そんなに負荷がかからないので初心者の方にもおすすめです。
10回×3セットを目標にしてみましょう。
3. バックエクステンション(背中・お尻の筋肉)
ライザップ公式チャンネルの動画です。
1.床の上にうつ伏せになり、手を頭の後ろに置く。
2.上半身をしっかり上げていく。
ポイントは、上半身を上げるときに呼吸は吐いて、下げるときに息を吸っていく。
10回×3セットを目標にやってみましょう。
4. ワイドスクワット(ふくらはぎ・太もも・股関節)
40代から動ける体チャンネルさんの動画です。
1.肩幅より広めに足を広げる。つま先は45度に開く。
※つま先が45度以上開いていると膝が内側に倒れて前腿の筋肉が使われて足が太くなるので注意!
2.腕は胸の前で交差させる。
3.直立した姿勢で腰をゆっくり下げる
※しゃがむときには、股関節から曲げるようにする。
つま先と膝の位置が同じ方向を向いていないといけない。
4.できれば太ももと膝が平行になるまで下げていく。
※戻るときはゆっくり戻す
10回×3セットを目標にやってみましょう。
5. ツイストクランチ(お腹の筋肉)
MELOSさんの公式サイトです。
ツイストクランチは腹直筋・腹斜筋を働かせ、お腹全体を引き締めます。特にくびれが欲しい人にはおすすめです。
1.床の上に仰向けで寝て、後頭部に手を置いてセット。
両足を90度に曲げてつま先を上げる。
2.肘と反対側の膝を交互に合わせる(左右交互にやっていく)
※スタートの位置に戻ってから左右を入れ替える。
お腹の収縮を常に意識する。
身体を上げるときに息を吐き、戻すときに息を吸う。
6. サイドランジ(太もも・お尻の筋肉)
MELOSさんの公式サイトです。
ヒップアップ効果、美脚になり太腿の内転筋に負荷がかかり、太もものスキマができます。
1.足を閉じて立ちます。手は胸の前で手を組みます。
2.片足を真横に大きく踏み出します。左右交互に踏み込んでまた身体を元に戻すを繰り返す。
※踏み込んだ時にしっかりお尻を落とす。膝は90度にゆっくり曲げる。
踏み込んでいない足は、しっかりと足を伸ばして膝が曲がらないようにする。
踏み込んだ時のお尻は、後ろに引き下げるイメージ。
10回×3セットを目標にやってみましょう。
7. パイクプレス(肩・腕の筋肉)
SANPEI OKUNOさんのチャンネル動画です。
1.手は肩幅より少し広くおく。身体の下に三角形のスペースを作り、腕・足を完全に伸ばしてお尻を上げた姿勢。
2.かかとを上げて重心を前に持ってきます。
3.肘を曲げて上体を下ろします。頭は手の前に下ろして、頭と手で三角形を作ります。
4.腕を伸ばして元の位置に戻す。下がるときと上げる時は、軌道が同じようになるように注意します。
※お尻の位置が高くなると負荷が高くなります。
これはかなりきついので、最初は5回×3セットから初めて段々回数を増やしていく事をおすすめします。
8. レッグレイズ(お腹・太もも・股関節の筋肉)
MELOSさんの公式サイトの動画です。
ポッコリお腹解消に役に立つ筋トレです。自宅でも気軽にできるのでおすすめです。
1.仰向けで横になる。両手はリラックスした状態で床に置く。
2.かかとを離さず、地面と太腿が90度になるようなイメージとして上げる。
3.下げるときは地面ギリギリのところで止める。
呼吸は足を上げるときに吸って、下げるときに吐くイメージです。
※上半身に力が入りすぎないようにする。
※辛くなってくると膝が曲がりやすくなってくるので注意してください。
10回×3セットを目標にやってみましょう。
寝る前の筋トレ:特に女性におすすめの筋トレベスト3


以上、筋トレ動画を色々と紹介しましたが、全部できる人は少ないと思います。
そこで寝る前に特におすすめな筋トレベスト3を選びました。
自分自身が体のどこの部位を引き締めたいのか?によって変わってきます。
特に女性が鍛えるべきパーツは、胸・背中・お尻と太腿です。今挙げた筋肉は体の中でも最も大きい筋肉です。
代謝の良い体にするには、トレーニングは大きな筋肉から鍛えるのが鉄則です。
1.お尻と・太腿を鍛えるのは、ワイドスクワット・レッグレイズ
2.背中を鍛えるのは、バックエクステンション
3.胸を鍛えるのは、膝付き腕立て伏せ
とりあえずこの3点を鍛える筋トレがおすすめです。
毎日は、筋肉に負担がかかります。週に3回くらいのペースを目標にして。
1回のトレーニングでこの3か所を鍛えるトレーニングをそれぞれ5分、合計15分でも筋トレできるようになればいいですね。
最初から無理をせずに、筋トレが習慣化してきたら、回数を増やしたり負荷を高く与えてみてください。
ただし、寝る前なのであまり激しい筋トレは控えましょう。
寝る前の筋トレに効果的な食事と時間帯

基本的に夕飯は筋トレの前に摂りましょう。
筋肉を回復させる為のたんぱく質と、身体のエネルギーとなる糖質を摂ることも忘れないでください。ただし、食べすぎには注意です。
夕飯後2~3時間後くらい経つと胃の消化が落ち着いてきます。
例えば19時前後に夕飯を食べたとしたら、21時から22時位に筋トレをするのがおすすめです。
その後に入浴、軽いストレッチをして23時位までに就寝できるのが理想的ですね。
食後に直ぐに筋トレをすると、胃がまだ食べ物を消化している状態なので、消化不良になる危険性があります。
それから筋トレが終わった後は、プロテインドリンクを補給しましょう。
体を修復するために成長ホルモンが盛んに分泌されています。
筋肉の材料であるプロテインを飲むことによって筋肉の回復が盛んにおこなわれます。
筋トレは時間帯よりまず継続することが第一

『Chiyomi さん、筋トレは1日の中でどの時間帯にすることが一番効果的なのですか?』よくフィットネスジムの生徒さんに質問をされます。
どうせ身体を鍛えるなら一番効果の狙える時間帯にトレーニングをしたいという気持ちはよくわかります。
しかし、人それぞれ生活のリズムがあります。
『まず時間帯より継続することを目標にする!』これが目標の体型に近づく第一歩です。
【フィットネストレーナー兼ライター:chiyomiのプロフィール】
某ヨーロッパ在住のフィットネストレーナー兼ライター。趣味は筋トレ・栄養学の勉強など。和食と洋食を交えたダイエット食事メニューの研究中。