フィットネストレーナー&ライター:chiyomi執筆
女性の筋力は50代から特に衰える?!下半身の筋トレの必要性と効果


皆さんご存じでしたか?
実は私たちの体を動かす上で大事な役割をしている筋肉。
20代をピークに30歳を超えた頃から、何も運動をしないと筋肉量は毎年1%ずつ減少していきます。
特に女性は45歳〜54歳のぐらいの年齢から、急激に筋肉の減少が始まります。
『老化は足腰から』と昔から言われているように、特に下半身の筋肉は運動不足による衰えが顕著に表れます。
50代女性の筋力が衰える理由と運動しないとどうなる?

女性は45歳から55歳の間で閉経を迎える為、女性ホルモンである『エストロゲン』の分泌が減少します。
その結果自律神経に支障をきたしたり、骨粗しょう症になりやすいです。
特に加齢に伴う筋肉量の減少は、男性より女性の方が大きいです。
日本の骨粗しょう症の患者さんは2018年時点で1100万人と言われていますが、その80パーセントは女性の患者さんです。(引用:『筋トレと栄養の科学』石川 三知著 新星出版より)
骨粗しょう症による骨折が、要支援・要介護の引き金となる可能性は高いです。
また50代を迎えると、関節炎に悩まされる女性の方も多く見られます。
この関節炎の原因は、意外にも筋肉の衰えが原因です。
膝が痛くなると歩くことが億劫になり、外出もためらいがちになります。
その結果、友人や趣味のサークルなどで友人とのおしゃべりに花を咲かせることが少なくなり、脳の刺激が減る事から精神的にも急に老け込んでしまいます。
女性は下半身の筋トレが特に大事な理由「おしり」「太もも」「体幹」筋肉の紹介

意外に思われるかもしれませんが、筋肉の減少率が最も多いのは下半身です。
次に、上半身、体幹部の順に減少していきます。
特に下半身の筋肉の減少は、早期から加齢による減少のスピードが速いといわれています。
しかし、筋トレをすると分泌されるテストステロンにより、筋肉にたんぱく質が誘導されやすくなり、筋肉の量が増えやすくなります。
また、テストステロンの他にも成長ホルモンの分泌も盛んになり骨粗しょう症の予防や、体脂肪を分解してエネルギーとして燃やす働きもあるので、生活習慣病の予防にもなります。
このことから50代女性の健康づくりは下半身の筋肉量を増やすことが最重要課題となってきます。
お尻の筋肉・大臀筋 だいでんきん
太ももと骨盤を繋ぐパワフルな筋肉。
盛り上がったヒップを作りたい人には、おススメの部位です。
また運動するときに体を安定させてくれる筋肉です。
お尻の筋肉・中殿筋 ちゅうでんきん
股関節を支える働きがあり、体幹を安定させる筋肉。
またヒップの形を美しく形づくる役割があります。
太ももの筋肉・大腿四頭筋 だいたいしとうきん
太ももの表側にある強力な筋肉。
膝関節を伸ばし、股関節を曲げる役割があります。
人間の筋肉の中で最も大きな筋肉なので、大腿四頭筋を鍛えることによって代謝も上がり、太りにくい体を作ることが出来ます。
ダイエットをしたい方にはお勧めです。
太ももの筋肉・ハムストリング
太ももの後ろ側にある筋肉。膝関節を曲げて、股関節を伸ばす働きがあります。
このハムストリングは日常ではあまり使わない筋肉の為、鍛えにくい傾向があります。
ハムストリングを鍛えることで、股関節やひざの関節を安定させてバランスの取れた足の筋肉を作ることが出来ます。
太ももの筋肉・内転筋群 ないてんきんぐん
太ももの内側にある筋肉。O脚やガニ股でお悩みの方は内転筋群を鍛えることをお勧めします。
足の動きを正常にして、真っすぐな姿勢を維持することができます。
逆に内転筋群が緩むと、ガニ股になりやすくなり腰が曲がってきてしまいます。
体幹・腹直近 ふくちょくきん
お腹の真正面に位置する筋肉。腹直筋を鍛えると姿勢が良くなります。
姿勢が良くなることによって他の筋トレのパフォーマンス効果が一気に上がります。
また体幹が良くなり腰痛予防にも最適です。
体幹・腹斜筋群 ふくしゃきんぐん
脇腹に位置する筋肉です。腹斜筋群を鍛えることによって綺麗なくびれができます。
特に50代女性には鍛えるにはお勧めな筋肉です。
体幹・脊柱起立筋 せきちゅうきりつきん
背中の中央を走っている筋肉。体を支え安定させる役割があります。
デスクワークばかりだと脊柱起立筋が伸びっぱなしの状態で筋肉が弱くなりやすいです。
脊柱起立筋を強化することにより、姿勢が改善して背筋が伸びた美しい背中のラインを作ることが出来ます。
50代女性が下半身を鍛えるのにおすすめの動画ベスト3
ベスト1位
『毎日4分!脚やせ・ヒップアップ効果抜群の自宅とレーニング』
ライザップの公式チャンネルの動画です。
ライザップ専属女性トレーナの方が分かりやすく説明してくれる動画です。
私はライザップの体験に申し込んだことがありますが、トレーナーの方の指導は超一流!
筋トレの内容は、ワイルドスクワッド・ヒップリフト・アブダクションとなっています。
ベスト2位
『器具不要5分で簡単・KEIKOとやってみよう!女性にむけたお尻、太もも引き締めトレーニング』
器具も不要、自宅で簡単にできるところが魅力的です。
この6分間という時間が短すぎず、長すぎず丁度良い時間です。
トレーナーのKEIKOさんのヒップについつい目が行ってしまいます。
このシリーズは第3弾まで動画があり、すべてお勧めです。
ベスト3位
チャンネル登録者数が100万人を超える人気ユーチューバーザ・きんにくTVさんの動画です。
筋トレ部分は10分と少し長めで運動は少しハードですが、効果は抜群です。
とても親切に細かくフォームを解説してくれるのがお勧めの理由です。
50代女性が下半身の筋トレする際の注意点

50代から筋トレを始めようとする人は、無理をすることは禁物です。
最初から張り切って何もかも完璧にやろうとすると、やる気を持続することに疲れてしまいます。
継続すれば結果は出てきますので、まず週に2回から始めてみましょう。
また真面目な人がよく失敗するケースが、結果を早く出したいが為に筋肉に最大限の負荷をかけて、最初から自分の限界ギリギリのウェイトで筋トレする事です。
実はこれは私の事です。
筋肉を増やすために8~10回が限界を迎えるキリギリ重さで、限界に挑戦しながら筋トレをしていました。
その結果、ものすごい筋肉痛で翌朝起きられない事もありました。
筋肉がなかなか回復できず、結局無理をしすぎて、腕の筋を痛めて1か月位上半身の筋トレをお休みしました。
50代を過ぎても、専門的な知識を持つパーソナルトレーナーについて筋トレの指導を受ければまた違っていたと思いますが、とにかく最初は自己流で無理をしすぎました。
そこでお勧めなのは、最初は筋肉に負荷をかけて筋肉を増やすことに集中しすぎない事。
ほどよい刺激を体に与えて、日常生活に支障をきたさない程度に筋トレをしていくことが、ケガやのリスク回避になり、結果的に無理なく継続できます。
50代の女性で初めて筋トレに挑戦する方には、12回~15回位で限界を迎える重さでトレーニングをすることをお勧めします。
健康的に年を取る、体を引き締めてボディーメイクをする事が、50代の女性には理想の形だと思います。
50代で下半身を鍛えるメリット

私は49歳から筋トレを始めましたが、メリットばかりでなぜもっと早く始めなかったのか後悔したくらいでした。
メリット1.人生がポジテイブになってやる気が湧いてくる
ウェイトを使った筋トレをすることによって『やる気ホルモン』と呼ばれているテストステロンというホルモンが分泌されて、前向きに物事を考えたり、自己肯定感を高める気持ちが湧き上がってきます。
メリット2.基礎代謝が上がりダイエットしやすくなる
体の筋肉量の約60パーセントは下半身に集中しています。
特に大きな筋肉である、太ももの大腿四頭筋やハムストリング、内転筋群を鍛えることで効果的に基礎代謝が増えると、同じ食事の量をとっても太りずらくなる。
メリット3.足のむくみが取れてスッキリ・ほっそり足になる。
私の場合はタイトスカートがはけるようになりました。
筋トレ効果で、ヒップの形が美しくなり太ももが細く引き締まってからは、フレアースカートを履かなくなりました。
メリット4.ヒップが上がり、補正下着をつけなくてもジーンズが履けるようになりお洒落が楽しくなる
女性の体の中で最初に老化がスタートするのは、実はヒップなのです。
早い人ではもう20代からお尻がだらんと垂れています。
でも、お尻の筋肉と内腿の筋肉を鍛えることによって美しいヒップを手に入れることが出来ます。
メリット5.驚くほど寝付きが良くなり、熟睡できる
筋トレを始める前の私は寝付きが悪く、睡眠が浅いことが悩みの種でした。筋トレを始めてからは10時近くになるともうダウンしてベットに直行です。朝まで熟睡して夜中に目が覚めることがなくなりました。
メリット6.高い美容液を使わなくても肌がツヤツヤになる
体の血行がよくなり、お顔の艶と張りが出てきました。私の場合は、低血圧で目の下にクマがありましたが、筋トレのお陰で血行が良くなり目の下のクマが薄くなりました。
メリット7.体が疲れにくくなる
私の主人は自転車で週末に森の中を走る趣味があります。その走る量は20キロから30キロ問長距離です。筋トレを始める前は絶対一緒に行きませんでしたが、今は週末にガンガン自転車で走っています。それでも月曜日は疲れを感じることなく、元気に仕事ができます。
メリット8.更年期障害特有の悩みが軽減する
私が筋トレを始めた理由の1つに更年期障害がありました。
特に海外(ヨーロッパ在住)で全く太陽の光を浴びれない冬の日が続くと、現地の人でさえも軽い鬱になる位です。
更年期でホルモンのバランスが崩れている状態の私にとって、冬の時期は地獄の苦しみでした。不眠や無気力、何とも言えないイライラ状態が続いていました。
ジムに申し込んでからは、朝の7時からジムに通って筋トレをしました。私の場合はそれから、不眠・無気力・イライラが全て解消されました。
50代から下半身の筋トレを始めることは、人生の大きなメリットがあると思います。
前向きでキラキラした人生を送るためにも、50代からの筋トレを是非お勧めします!
ライタープロフィール
chiyomi
某ヨーロッパ在住のフィットネストレーナー兼ライター。趣味は筋トレ・栄養学の勉強など。和食と洋食を交えたダイエット食事メニューの研究中。